綾町の春から初夏にかけて境内を彩る「男山」。苔・流木で再現したミニチュア山に五月人形や兜を配し、男児の健やかな成長を願う飾りです。写真とともに歴史と見どころをご紹介します。
綾町ならではの「男山」って?
綾町では、こどもの日が近づくと各所にちょっとワイルドな節句飾りが登場します。それが 「男山(おとこやま)」。苔や岩、流木、タケノコまで使って “奥山” の景観をミニチュアで再現し、その頂に鎧兜の五月人形やこいのぼりをどーん!と飾る勇ましいスタイルです。綾町観光協会さんのブログ「綾のじかん、綾のたび」でも毎年紹介されていて、山を模した緑の中に金色の兜が映える写真は思わず見入ってしまいます。
雛人形を桃の花と一緒に飾る華やかな 「雛山(ひなやま)」 が女の子の初節句を祝う“里山”なら、男山は山肌むき出しの“奥山”。「たくましく育ってほしい!」という家族の願いを、その荒々しさに込めているわけですね。
ちなみに雛山を楽しめるのは毎年2月下旬~3月上旬に開かれる 「綾雛山まつり」。2025年は町内16か所に雛山が並び、商店街ではスタンプラリーや雛山マルシェも大盛況でした。春は雛山、初夏は男山──自然を取り込む綾町ならではの節句飾りが、季節ごとに町を彩ってくれるんです。次に来るときは、ぜひ時期を合わせて両方コンプリートしてみてくださいね!
綾護国神社ってどんなところ?
綾町の中心部からクルマで5分ほど、小高い森の中に赤い鳥居がのぞくのが 綾護国神社。
もともとは 明治8年(1875)、佐賀の乱で戦死した郷土の兵士を慰霊する小さな招魂社として産声を上げました。その後、日清・日露戦争などの英霊も合祀し、昭和14年(1939)に現在の社号へ改称。昭和17年に今の場所へ社殿を新築遷座し、いまは計 351柱 をお祀りしています。
宮巡 ~神主さんが作る宮崎県の神社紹介サイト~
境内は想像以上に静か。流造(ながれづくり)の本殿と翼廊付き拝殿が、杉やクスの大木に抱かれるように佇み、石灯籠がずらっと並ぶ参道はちょっと神秘的。秋はドングリが足元を転がり、春は新緑がまぶしいので写真好きにもおすすめです。駐車場は鳥居横に十数台ぶん確保されています。
毎年 11月19日 の例祭では神楽の奉納があり、地元の方が集まってほっこり。
そして端午前後には、苔と流木で奥山を再現した勇壮な 「男山」 が拝殿前に設えられます。青空に泳ぐこいのぼりと金色の兜が並ぶ光景は、まさに“綾の初夏のシンボル”。男山鑑賞のついでに、神社の静かな空気感もぜひ味わってみてくださいね。
護国神社 男山へのアクセス
錦原公園の駐車場(野球場近く)に駐車

奥に墓地があるのでそちらに向かいます

道の突き当りに護国神社の入口があります

少し進むと護国神社の正面に到着

男山は正面から見て左側にございます

近くには鯉のぼりも飾ってあります

雛山の華やかさに比べ男山はどっしりと構えてます

日本庭園のように苔と砂がいい味がでてます

男山の前には丸太があり記念撮影もできます

5月は男山の御朱印もおいてありました

まとめ
綾町の男山は「山のように大きく、元気に育ってほしい」という家族の願いが形になった文化財的飾り。護国神社の展示は町内でも最大級で、苔の質感と勇壮な五月人形の対比が見応え十分です。端午の節句シーズンに綾を訪れる際は、ぜひ境内を覗いてみてください。
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