
コマツヨイグサ|綾町の草花図鑑
毎朝の散歩でいつもしょんぼりしているなと思ったら…
夕暮れ~朝方の散歩で野草を観察したい人/道ばたの小さな黄花を写真に収めたい人/外来種に興味がある人
夕方になるとレモン色の花をふわりと開き、朝にはしぼんでオレンジ色へ――コマツヨイグサはそんな儚い一日花です。綾町の河川敷や道路脇でも見つかるお手軽フォトジェニック。
何故夜に花開くかというと、夜行性の昆虫、特に蛾などに受粉を媒介してもらうためと考えられているみたいです。夜に活動する蛾を誘うために、夜に開花とは昼間は人気の花しか相手にされずに夕方を選んだ隙間産業なのかもしれません。人気の無いお笑い芸人が深夜のTVやラジオで密かに人気を集めるそんな生き様も素敵だと思います。
早起きした朝にしぼみかけの花を探すのも、ちょっとした宝探し気分です。河川敷や田んぼの土手に群生し、風にそよぐ姿はどこか懐かしい里山の情景を思い起こさせてくれます。
まさか朝顔の逆で夕方に花開く植物があるんて!?
植物は不思議がいっぱいですね。
項目 | 内容 |
学名 | Oenothera laciniata |
科名 | アカバナ科(マツヨイグサ属) |
見頃 | 4月下旬〜9月上旬 |
主な観察場所 | 綾南川河川敷・道路脇・空き地の砂地 |
みどころ
綾町エコトピック
- 在来種? 外来種?
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北米原産の帰化植物で、日本へは明治末期に渡来したとされます。繁殖力は中程度で、裸地や舗装隙間でよく見られます。
- ツキミソウやメマツヨイグサとの違いは?
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コマツヨイグサは草丈10〜30 cmと低く、花径2〜3 cmと小型。メマツヨイグサは50 cm超で花も大きめ(3〜5 cm)。ツキミソウ(O. tetraptera)は白花で夜に開花します。
- 暮らしに役立つ?
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観賞が主ですが、若葉をサラダに少量利用する例もあります(苦味あり)。また、夕方〜夜に開花する性質を利用し、理科教材として観察日記に人気。
注意事項
むやみに人の敷地内に入らず、公共スペースから観察・撮影してください。
本記事は食用を推奨するものではありません。植物を口にする際は必ず専門家の同定を受け、自己責任でお願いいたします。当方では一切の責任を負いかねます。
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